広告最適化の罠――個人ブログが「広告全廃」という選択に至った理由

 

 

近年、多くのサイトで広告が爆増しているように思います。本記事では、その背景にある広告最適化の落とし穴と、中小サイトこそ採れる「広告を完全撤廃する」という選択肢を選ぶ理由について、実践をもとに考察します。

ごきげんよう。

当ブログではバナー広告を掲載していましたが、今年度から完全ゼロにしました。

え?維持費は?と思われるかもしれませんが、実は当ブログでは広告以外の方法で十分賄えています。

当記事では、近年のネットにおける広告のインフレに触れつつ、アドセンス広告を撤廃して分かったメリットや、中小個人ブログにおけるこれからのマネタイズのあり方について、実際の検証データをもとに解説・考察します。

広告の「ウザさ」がインフレしている背景

大手ウェブサイトでGoogle AdSenseなどの広告のないところは基本ありません。どんなサイトでもあります。何故ならそれが収入源だからです。

ただ正直なところ、広告って邪魔じゃないですか?

私はGoogle AdSense(みんな使ってる広告サービス)と提携しているので広告の変化具合を知っているのですが、近年の広告は何としてもクリック・タップさせるために以前より様々な方法で現れるようになっています。例を挙げると、

・ページ読み込み前に全画面で出てくる
・記事を読んでたら不意打ちで出てくる
・見出しの近くに毎回出てくる
・スクロールしても付いてくる
・✕が小さすぎる
・全年齢のギリギリを攻めた内容にする

などなど。何かしら見覚えがあるのではないでしょうか。

他に広告ブロックを使っていると、以下のような土下座も割と目にするでしょう。 



AIにそれっぽい画像を作ってもらいました

特にスマホ画面はバラエティ豊かで、一度はアクションゲームみたいな広告まみれページを見たことがあるかと思います。あれまともに記事読めなくないですか?

以前のバナー広告が景色のように置かれていた時代とは全く変わってきています。 

当ブログの過去3年間のアドセンス収益の現実

広告ってどのサイトも派手に載せてるんだからさぞかし稼げるんじゃないの?という見識が一般的かと思います。ですが現実的には、余程アクセス数が多くないと満足する収益にはなりません。

ここで、当ブログにおける過去3年間の広告収益の現実を公開します。ドン。

※Google AdSenseの規約を守るため、縦軸は相対表示にしています

結果はひと月あたり平均200-300円程度でした。一番多い月でも1000円なんて遠く届きません。

今年の3月以降にアドセンス広告を全廃したはずがちょろちょろ続いてますが、そのうち0になるでしょう。少なすぎて草なんだ。

広告収益が異常に低かった理由

実はこれは、当ブログのアクセス数からすると他サイト平均の十分の一を下回る異次元の低さです。

思い当たる広告収益が低い原因はいくつかありまして

広告の最小配置:筆者自身が邪魔な広告が嫌いなため、自動配置を拒否して最小限に抑えていた

読者のネットリテラシーの高さ:ブログのジャンル上リテラシーが高めで、誤クリックを誘う広告を押さなかった

広告ブロック使用者の割合が多かった

あたりがあるかと思います。

ブロック利用については全く悪いことではなく、他サイトの広告があまりにウザいのでそうなって当然だと思います。てか筆者も使ってるし。 

多くのサイトがハマる、広告最適化の”罠”

なぜ広告がインフレしており、当ブログの収益が平均に比べ異常に低かったのか。

その大きな原因は、広告管理画面に現れる「広告最適化」に多くのサイト運営者が任せているからだと思います。

最適化は管理画面でこのように出てきます。 

広告インテントで収益を拡大する

効果:ディスプレイでの収益に影響を与えずに収益を増やすことができます。
効果:コンパクトなデザインで、ページ上で使うスペースを最小限に抑えます。

自動最適化 

効果:収益の増加が見込める / 時間の節約になる

放置していても勝手に新しい広告形式や配置方法を考えてくれて適応してくれるという、一見とてもありがたそうな機能です。実際オンにすると相当な効果があり、収益が跳ね上がります。

管理画面にはこのようにメリットしか書いていないのでオンにしたくなるわけですが、ここには大きな落とし穴があります。

収益が高くなる」ということは、システムが「読者が見てしまう≒邪魔になるように広告を設置する」ということなのです。

最初にあった「広告のウザさのインフレ」の正体は、多くのサイトが自動最適化を行っており、そのシステムが色々試して広告を邪魔に思える方向に進化させたからだと考えています。 

このことに気づいたきっかけは、最適化せず広告を最低限に抑えていた当ブログの収益が、先ほど述べた通り他サイト平均に比べ異次元の低さであることです。

他サイト平均というのは、Googleに任せて"最適化"したサイトの利益なのでした。

広告最適化が個人ブログに及ぼす悪影響

広告のデメリットは当然、邪魔であることです。記事を読みたい読者にとっては邪魔でしかありません。

読者は広告が邪魔なので、読むのをすぐ辞めたり流し読みしたりします。これはSEO(検索への強さ)的にも悪影響ですが、中小サイトにとってはそれ以上に信頼性の低下が大きいと思います。

先ほどの通り広告の最適化は収益を最大化する=読者にとって邪魔な場所に広告を置くため、収益は読者の満足度や信頼性とトレードオフの関係にあります

当然と言えば当然ですが、広告最適化は「広告収益の最大化」を目指す仕組みであり、「読者体験の最大化」を目的としたものではないのです。

冷徹に言えば、このような「信頼の損失」が月々の利益に対する代償です。

中小サイトではアドセンス広告のメリットも薄い 

この最適化の利益上昇は割合で上がるため、元のアクセス数が多いほど数%が莫大な額になります。大規模メディアならコンテンツの質や量によって信頼性が多少下がろうが影響なく、利益だけ上げられる場合もあります。

しかし中小サイトではアクセス数はそれほど多くなく、一人ひとりを大切にするスタンスが重要だと思います。大規模メディアと同じ土俵で、収益の最大化で戦うのは無謀です。

中小の1つである当ブログでも、広告を導入する利益より読者にとって邪魔になるという不利益が大きいと判断したため、全廃しました。

アドセンス広告を無くすことのメリット

当ブログでは元々広告を最小限に抑えていたので、ページの重さや滞在率などについては全廃前後でそこまで大きな変化は実感できていません。

1つ言える大事なことは、広告ゼロだと言い切れることです。

広告が1~2個でもあると「このサイトは広告を収益の足しにしている」と思われるものですが、広告ゼロだとそうは思われません。

広告収益よりも読者の快適さを優先したと明確に伝えられますし、言葉より伝わります。これはブログの信頼性という点では非常に強力かつ希少な特徴ではないでしょうか。

バナー広告代わりの中小サイトのマネタイズ法

サイトに画像タイプの広告を置くことをバナー広告と言ったりしますが、当サイトではこのバナー広告を全廃しました。

ですが維持費くらいは欲しいのでどうしているかといいますと、バナー広告以外の様々な方法の中から、いわゆる「ついでにするタイプのアフィリエイト」をメインに置いています。

①ついで系アフィリエイト 

例えば、アマゾンで買い物するときにリンクを経由すると(自分にちょっとお金が入るから)やってね~みたいなやつです。

アマゾンも莫大なアクセス数を求めるタイプなのでまあ雀の涙なのですが、電子製品・データ形式のもの(DLsiteなど)は還元率が非常に高いので、PV数が少なくても中々の額になることがあります

アフィリエイト運用の注意点

ただ、アフィリエイト自体は嫌われていることが多いです。アフィリエイトは「顧客に買わせるためのセールス」であることもあり、あることないことを誇大にアピールするテレビショッピングみたいなものだと思われがちだからです。一昔前、「ステマ規制法」が出る前のアフィ全盛期の印象がやはり根強いと感じます。

実際そういう誇大なサイトや動画も割とありますが、まあ私はやりたくないんですよね。金を稼ぐためにブログをやっているわけではないので。

なので当ブログでは

もし気に入ったら投げ銭感覚でこのアフィリエイトリンクを踏んでほしい。リンクを使っても使わなくても、あなたに直接的な利益や不利益は一切ない

という自然体なスタンスで、ついでに貼る感じのアフィリエイトを利用しております。

この方が買わせる・見極めるといった駆け引きもなくお互い気楽に情報を扱えるので、ネット時代らしくて良いんじゃないかなと思います。

②応援・投げ銭系

バナー広告以外でできることとしては"Buy me a coffee"みたいな投げ銭系もあります。広義ではFanboxやFantiaなど月額ファンサービスもそうですね。

当ブログではやろうか迷っていますが、あんまりおしつけがましくするのもアレなので少なくとも表に出そうとは思っていません。 

一応下記ページに支援リンクっぽいものを置いてあります。

使ってもらえると嬉しいご寄進リンク

使ってもらえると嬉しいご寄進リンク

マイクラ/Skyblock、創作/作曲、ボイロ系、ソフト系実用レビューなどを扱う15年個人運営の雑記ブログです。

ただ大っぴらなスパチャって個人的に少し萎えるんですよね。ニコ生の文化が自分には残ってるのかもしれません。

③案件記事

企業から製品やサービスのレビュー依頼を受けて記事を書く方法です。ブログの花形というか、一番スゴい部類のやつです。まあウチは以下の通りいくつか受けてますけどね、ふふ。

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マイクラ/Skyblock、創作/作曲、ボイロ系、ソフト系実用レビューなどを扱う15年個人運営の雑記ブログです。

閲覧する側にとっては普通のレビュー記事と変わりなく読めるので良いかなと思います。こちらの報酬を維持費の足しなどにしてたりしてます。

当ブログでは案件記事であってもお金を使わせるためではなく、お金や時間を使う価値があるかどうかを判断してもらうための記事を書いているので、当然ながら変にアピールすることはなく私の考えをそのまんま書いています。

毎回案件を受けるときは”正直なレビュー”を一番最初の条件に持ってきてますからね。いやホント。 

最後に:中小の個人ブログにバナー広告は不要では

ブログのアドセンス広告を全撤廃してみて感じたこと、現行の広告環境への考察を述べました。

広告を消したことがブログを辞める前兆だとかそんなことは一切ないです。そもそも維持費激安なので。

もし同じように「広告収入のために読者にストレスを与え続けているかもしれない」という立場のブロガー等発信者の方がいましたら、一度広告の必要性とマネタイズ方法を考え直してみるのもアリかもしれません。

広告は今後もさらに最適化され、より目立つ方向へ進んでいくと予想します。だからこそ、個人ブログにとっては同じ利益化の土俵で戦わず「広告を置かない」という選択肢にも価値があると思います。

目先の小さな利益を下げて、サイトの利便性と信頼性を引き上げる。この方が中長期的に見て運営者・読者の双方にとってwin-winになると、私は考えています。

本記事はここまでです。ご観覧ありがとうございました!

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著者情報

響風乱 / 通称:乱(みだれ)

好きなものを作って放牧し続け、15年近く。

流行や組織に縛られず、自身の納得を第一に。時に少数派となることも受け入れながら、実直な視点で書き続けています。