近年、多くのサイトで広告が爆増しているように思います。本記事では、その背景にある広告最適化の落とし穴と、中小サイトこそ採れる「広告を完全撤廃する」という選択肢を選ぶ理由について、実践をもとに考察します。
ごきげんよう。
ブログの収益化において、AdSense(バナー広告)は定番となっています。
当ブログでもバナー広告を掲載していましたが、この度完全ゼロにしました。
当記事では、近年のネットにおける広告のインフレの背景を解剖しつつ、数年続けたアドセンス広告を撤廃して分かったメリットや、中小個人ブログにおける広告の立ち位置とこれからのマネタイズについて、実際のデータをもとに解説・考察します。
当ブログの過去3年間のアドセンス収益の現実
広告ってどのサイトも派手に載せてるんだからさぞかし稼げるんじゃないの?という見識が一般的かと思います。ですが現実的には、余程アクセス数が多くないと満足する収益にはなりません。
ここで、当ブログにおける過去3年間の広告収益の現実を公開します。ドン。
結果はひと月あたり平均200-300円程度でした。一番多い月でも1000円なんて遠く届きません。
今年の3月以降にアドセンス広告を全廃したはずがちょろちょろ続いてますが、そのうち0になるでしょう。少なすぎて草なんだ。
ブログのジャンルや焦点によって単価・収益などはもちろん変わってきますが、どんなブログでもAdSenseを貼れば稼げるというものではありません。当ブログは金銭が第一目的ではありませんが、仮に金銭を第一にするとしても、AdSense以外の方法を積極的に考えるべきです。
当ブログの広告収益が異常に低かった理由
これは、当ブログのアクセス数からすると異次元の低さです。
思い当たる広告収益が低い原因はいくつかありまして
①広告の最小配置:筆者自身が邪魔な広告が嫌いなため、自動配置を拒否して最小限に抑えていた
②読者のネットリテラシーの高さ:ブログのジャンル上リテラシーが高めで、誤クリックを誘う広告を押さなかった
③広告ブロック使用者の割合が多かった
あたりがあるかと思います。
ブロック利用については全く悪いことではなく、他サイトの広告があまりにウザいのでそうなって当然だと思います。てか筆者も使ってるし。
なぜ広告を増やさなかったか
広告の数を増やしたり、見せ方を変えたりすれば稼ぎ額が増える可能性は高いです。ページを開いた瞬間に広告が出たり、記事を読んでいる途中に広告が入ったり、スクロールしても広告がついてきたりすれば、読者は広告を見ざるを得ないでしょう。
なぜそうしなかったというと、その「収益の増加」は、読者の利便性と引き換えになっているからです。
広告収益を最大化することと、読者が快適に記事を読むことは、必ずしも同じ方向には進みません。
広告の「ウザさ」はインフレしている
近年の広告は何としてもクリック・タップさせるために以前より様々な方法で現れるようになっています。例を挙げると、
・ページ読み込み前に全画面で出てくる
・記事を読んでたら不意打ちで出てくる
・見出しの近くに毎回出てくる
・スクロールしても付いてくる
・✕が小さすぎる
・全年齢のギリギリを攻めた内容にする
などなど。何かしら見覚えがあるのではないでしょうか。
他に広告ブロックを使っていると、以下のような土下座も割と目にするでしょう。
AIにそれっぽい画像を作ってもらいました
特にスマホ画面はバラエティ豊かで、一度はアクションゲームみたいな広告まみれページを見たことがあるかと思います。あれまともに記事読めなくないですか?
以前のバナー広告が景色のように置かれていた時代とは全く変わってきています。
多くのサイトがハマる、広告最適化の”罠”
なぜ広告がインフレしており、当ブログの収益が異常に低かったのか。
その大きな原因は、広告管理画面に現れる「広告最適化」に多くのサイト運営者が任せているからだと思います。
最適化は管理画面でこのように出てきます。
広告インテントで収益を拡大する
効果:ディスプレイでの収益に影響を与えずに収益を増やすことができます。
効果:コンパクトなデザインで、ページ上で使うスペースを最小限に抑えます。
自動最適化
効果:収益の増加が見込める / 時間の節約になる
放置していても勝手に新しい広告形式や配置方法を考えてくれて適応してくれるという、一見とてもありがたそうな機能です。実際オンにすると相当な効果があり、収益が跳ね上がります。
管理画面にはこのようにメリットしか書いていないのでオンにしたくなるわけですが、ここには大きな落とし穴があります。
「収益が高くなる」ということは、システムが「読者が見てしまう≒邪魔になるように広告を設置する」ということなのです。
最初にあった「広告のウザさのインフレ」の大きな要因に、多くのサイトが自動最適化を行っており、そのシステムが色々試して広告を邪魔に思える方向に進化させたことがあると考えています。
このことに気づいたきっかけは、最適化せず広告を最低限に抑えていた当ブログの収益が、先ほど述べた通り異次元の低さであったことです。
他サイトの"普通・一般的な収益"というのは、大抵Googleに任せて"最適化"したサイトの利益です。
広告最適化が個人ブログに及ぼす悪影響
広告のデメリットは当然、邪魔であることです。記事を読みたい読者にとっては邪魔でしかありません。
読者は広告が邪魔なので、読むのをすぐ辞めたり流し読みしたりします。これはSEO(検索への強さ)的にも悪影響ですが、中小サイトにとってはそれ以上に信頼性の低下が大きいと思います。
先ほどの通り広告の最適化は収益を最大化する=読者にとって邪魔な場所に広告を置くため、収益は読者の満足度や信頼性とトレードオフの関係にあります
当然と言えば当然ですが、広告最適化は「広告収益の最大化」を目指す仕組みであり、「読者体験の最大化」を目的としたものではないのです。
冷徹に言えば、このような「信頼の損失」が月々の利益に対する代償です。
中小サイトではアドセンス広告のメリットが小さい
ここで重要なのは「広告を増やせば収益が増えるか」ではなく、「増えた収益が、その代償に見合うか」です。
大規模メディアなら、元のPV数が多いので僅かな広告単価の向上が大きな金額となりえます。多少読者体験を損なってでも広告収益を最大化する合理性があります。
しかし中小サイトでは、同じ方法を取っても絶対額はそれほど大きくなりません。広告を増やせば確かに収益は伸びますが、当ブログでいえば月数百円が千円になるかどうかとか、そんなレベルです。
その程度の金額のために、読者の方に邪魔なものを見せるのは合理的でしょうか。
中小サイトでは、「広告収益を最大化すること」より「広告を減らしてブログ全体を読みやすくする・綺麗にする」方が結果良くなると考え、撤廃しました。
大規模メディアと同じ土俵で、収益の最大化で戦うのは無謀です。
アドセンス広告を無くして分かったこと
当ブログでは元々広告を最小限に抑えていたので、ページの重さや滞在率などについては全廃前後でそこまで大きな変化は実感できていません。
1つ言える大事なことは、広告ゼロだと言い切れることです。
広告が1~2個でもあると「このサイトは広告を収益の足しにしている」と思われるものですが、広告ゼロならそうは思われません。
言葉で伝えるより実際に広告が無いサイトを見せることで、収益より読者の快適さを優先したということが、ずっと明確に伝わります。
これはブログの信頼性という点では非常に強力かつ希少な特徴ではないでしょうか。
バナー広告に頼らないマネタイズ法
広告を全廃した。では、広告に頼らずどのようにして運営していくか。
方法は色々ありますが、当ブログではいわゆる「ついでにするタイプのアフィリエイト」をメインに置いています。
①ついで系アフィリエイト
例えば、アマゾンで買い物するときにリンクを経由すると(自分にちょっとお金が入るから)やってね~みたいなやつです。
アマゾンも莫大なアクセス数を求めるタイプなのでまあ雀の涙なのですが、電子製品・データ形式のもの(DLsiteなど)は還元率が非常に高いので、PV数が少なくても中々の額になることがあります。
なぜ「ついで」に貼るのか
やはり、アフィリエイト自体は嫌われている・疑われていることが多いです。私も他サイトの記事を見て信頼性を考えるとき、アフィかどうかを考慮に入れたりします。
アフィリエイトは使い方次第で「顧客に買わせるためのセールス」となることもあり、あることないことを誇大にアピールするテレビショッピングみたいなものだと思われがちです。一昔前、ステマ規制前のアフィ全盛期の印象がやはり根強いと感じます。
実際そういう誇大なサイトや動画も割とありますが、まあ私はやりたくないんですよね。金を稼ぐためにブログをやっているわけではないので。
なので当ブログでは
「もし気に入ったら投げ銭感覚でこのアフィリエイトリンクを踏んでほしい。リンクを使っても使わなくても、あなたに直接的な利益や不利益は一切ない」
という自然体なスタンスで、ついでに貼る感じのアフィリエイトを利用しております。
この方が買わせる・見極めるといった駆け引きもなくお互い気楽に情報を扱えるので、ネット時代らしくて良いんじゃないかなと思います。
②応援・投げ銭系
バナー広告以外でできることとしては"Buy me a coffee"みたいな投げ銭系もあります。広義ではFanboxやFantiaなど月額ファンサービスもそうですね。
当ブログでは、一応下記ページに支援リンクっぽいもの(アフィリエイトリンク)を置いてあります。
使ってもらえると嬉しいご寄進リンク
マイクラ/Skyblock、創作/作曲、ボイロ系、ソフト系実用レビューなどを扱う15年個人運営の雑記ブログです。
投げ銭系のリンクは別に多数の人に使ってもらおうと思っている訳ではないので、届くべき人に届く程度に地味に置いています。
大っぴらなスパチャって個人的に少し萎えるんですよね。ニコ生の文化が自分には残ってるのかもしれません。
③案件記事
企業から製品やサービスのレビュー依頼を受けて記事を書く方法です。ブログの花形というか、一番スゴい部類のやつです。まあウチは以下の通りいくつか受けてますけどね、ふふ。

PRカテゴリの記事一覧
マイクラ/Skyblock、創作/作曲、ボイロ系、ソフト系実用レビューなどを扱う15年個人運営の雑記ブログです。
閲覧する側にとっては普通のレビュー記事と変わりなく読めるので良いかなと思います。こちらの報酬を維持費の足しなどにしてたりしてます。
当ブログでは案件記事であってもお金を使わせるためではなく、お金や時間を使う価値があるかどうかを判断してもらうための記事を書いているので、当然ながら変にアピールすることはなく(アピールしてる箇所もなくはないですが、よく読めば躱した書き方をしています)私の考えをそのまんま書いています。
仮に褒め倒して製品がめっちゃ売れたところで、ウチに販売額の何割が来るみたいなことを原則やっていないので、褒め倒すメリットがなければ嘘をつくメリットもないんですよね。率直に書くだけです。
「広告を貼るな」ではなく、「必要かどうか考えてほしい」
ここまでAdSenseの悪い所を散々挙げたので、「じゃあAdSense使うなってこと?」と思われるかもしれません。ですが、私は全てのサイト/ブログでそうすべきとは考えていません。
例えばアクセスが非常に多いサイトなら、広告は十分合理的な収益源になり得ます。
また、ブログを始めたばかりで他の収益化手段がまだ何もないなら、AdSenseを試してみるのも一つの方法でしょう。AdSenseの審査に通ること自体を1つの目標にできます。
私がAdSenseの仕組みや当ブログでの収益結果を通じて言いたいのは、
「ブログの収益化にとりあえずAdSense」という流れを、一度疑うべきである
ということです。
私と同じように
・月数百円しか入っていない
・広告が自分でも邪魔だと思う
・読者の方にできるだけ快適に読んでほしい
・個人ブログとして信頼感を重視したい
・広告以外の収益手段がある
というような状態なら、中途半端に広告を続けるより全廃するという選択肢も十分アリではないでしょうか。
広告については不可逆的なものではなく、想像以上に維持が厳しければ戻すことも全然できます。試す価値はある。
最後に:個人ブログは利益より信頼が重要ではないか
現行の広告環境への考察、ブログのAdSense広告を全撤廃してみて感じたことを述べました。
個人ブログは企業系サイトほどのアクセス数はないですし、大量の記事も書けません。大きな後ろ盾もありません。
そうした立場では、利益より信頼の方が重要ではないかと考えています。広告に邪魔されず記事を読んで”役に立った”と思ってもらえること、Discordやコメント欄で記事を中心に情報が育っていくこと、企業から声をかけられること。全て嬉しいものです。
広告は今後もさらに最適化され、より目立つ方向へ進んでいくと予想します。だからこそ、個人ブログにとっては同じ利益化の土俵で戦わず「広告を置かない」という選択肢にも価値があると思います。
今回私は広告を撤廃したことで、数値上のメリットではなく「このブログの存在意義、方向性」みたいなものを見出せた気がします。
本記事はここまでです。ご観覧ありがとうございました!


